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広島教会
伝道メディア 藤川 裕子

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『佼成』会長法話 平成28年7月号
会長法話『人を育てる』を拝読して

齋藤教会長ご講話の要旨

 今月は会長先生から、「人を育てる」というご法話を頂いています。開祖さまの法語録では、「すべてのことが悟りに導いてくれるものであり、仏教徒として大切なことは何かというと、悩む人に苦は仏さまのお慈悲の表われと気づいてもらえるふれあいを持つこと」と、善き縁になることが本当に大事だということを教えて頂いています。言って聞かせてわかるものではなく、その人が気づくことができるような縁になる―「それは仏さまのお慈悲をより深く味わうための自らの行でもあるのです」とかみしめて頂きました。そのことを踏まえたうえで「人を育てる」というご法話を確認させて頂きたいと思います。

これまで、「人を育てること」が立正佼成会の役割であり、立正佼成会の使命は、その時代その時代にふさわしい人材を育成していくこと、リーダーを育てていくことだと教えて頂いてきました。特に、今月は青少年育成の7月、8月という時を迎える中で、あらためて「人を育てる」というご法話を頂戴したのだと思います。また、盂蘭盆会の月でもあり、目連尊者の母親の青提女が地獄で餓鬼道に落ちていた物語から、教育・人を育てることに対して、きちんとした考え方を学ぶことが大事だということにもつながっているのだと思わせて頂きました。

【 自分を磨く 】

 子育て、先輩が後輩を教育する、上司が部下を育てていく、そういうことが日常的に社会の中でも家庭の中でも行われている大事なことです。そうやって育てられて次の時代の人材となっていく、この繰り返しの中で、物事が成り立っていて、時代がどんどん進んでいっているということなのでしょうね。それだけに人材育成はむずかしいのだと思います。

 ストレス社会の中では大変なことがたくさんあり、今日の説法者のように、子育ての不安から悩み苦しむ人もたくさんいます。組織、集団においても、教育、人材育成が思うようにいかず、そのことがさらにストレスとなり、人間関係のトラブルの原因ともなります。
 教育・人を育てるということは大変なことであります。私たち立正佼成会会員は、ある意味全員が人を育てる立場の人間ともいえますが、何のために、誰のために、人を育てるのか、根本をしっかり確認することが大事です。会長先生は次のように教えてくださっています。

 私は、一義的には、自分を磨くためのよい機会が人を育てることであり、教育とは相手の縁にふれて自分も共に育つことだと思います。そのように受けとめると、相手に対して過剰な期待をしたり、性急に成果を求めたりすることがなくなります。むしろ、うまくいかないときほど「このご縁は、私に何を教えてくれているのだろう」と自省をうながしてくれます。
 人を育てることによって、学び合い、共に育っていくことができ、自分自身が成長していくことが大事なのです。つまり、自分がどのようにふれていくと、この人がよりよく成長できるのだろうかと振り返り、自省を繰り返しながら、実は自分自身が成長することが最も大事なのです。そのことを証明するが如く、会長先生は教育者の芦田恵之助氏の  「教育の真諦は自己を育てるにある」という言葉を引用してくださっています。
また同時に、「自己を教育するは、他を教育する最捷径(近道)である」ともいいます。
つまり、教えるより先に自分を磨くこと、それが人を育てる最短の道だというのです。


 人を育てるというと、どうしても相手のことと思ってしまいます。しかし、そうではなく、まず自分自身が、親であれば、親として子に対して、会社や職場であれば、先輩、上司として後輩や部下に対して、まず自分自身が自らの今やるべきことに、しっかりと取り組んでいく、そんな真摯で真面目で正直な姿を示していくことが大事なのです。あんな人になりたい、あのような人格になりたいと思って頂ける、そのことが人を育てる最短の近道だということを会長先生よりかみしめて頂き、人を育てるとはまさに自分を磨くことだというお言葉を頂きました。

【 人に教えることはできない 】 

子育てでも組織の人材育成においてもどういう人を育てることを目的とするのかといえば、私は「慈悲心のある人」の一語に尽きると思います。人と調和できる人、いつでも思いやりを忘れない人といえるでしょう。

 本来人に教えることはできない。もともと、どういう人を育てるか、目的は何かというと、もちろん優秀な人材を育てよう、会社にとってよりよい人、組織にとって立派な仕事ができる人をと思いがちです。しかし、一番の大事は「慈悲心のある人」を育てるのが最高の人材育成だというのです。いつでも思いやりを忘れない人、常に人さまのことを思い、人さまのためにわが身を使っていこうと思える人になっていくということが大事です。人と調和ができる人、いつでも思いやりを忘れない人、それが慈悲心のある人です。
 そういう人に育てる、それはまさに自分自身がそういう人になる…自分を教育することが他を教育する最短の近道であるというのです、

「相手と縁を結ぶ自分がそのような人になる」、それが一番の近道ということになります。
道歌に「よき人を見ればわが身も磨かれて鏡に向かう心地こそすれ」とあるとおりです。


 「よき人」とは、本当に自分自身がよき人であるか、それは、教会長としての私であるとすれば、そういう自覚をもって、人さまに「ああ、教会長さんのような」と思われる自分であるかどうか常に振り返らせて頂くことが大事であると肝に命じさせて頂きたいと思います。また、ふれるすべての縁をよき人と見られる私自身であるか、そのことも大事です。まさに、会長先生の昨年のお書初めの「不軽」、「我汝を軽しめず」…自らを軽しめず、そして、相手も軽しめないという自他一体感、自他ともに尊い存在であり、その尊さをしっかりと自覚するということなんだなと思わせて頂きます。

 思いやりや調和を大事にできる人は、成果を求められる企業でも貴重な人材となりえます。技術や知識だけでなく、心から人の役に立ちたいと思う情熱があればこそ、多くの人に求められ、成果に結びつく仕事が生みだせるからです。

子どもに願っていることは胸におさめて口にせず、「そうなって欲しい」と思うことを親自身が無言のうちに実践することが大事です。

 心の優しい子どもになって頂きたいと思ったら、親自身が優しい言葉、穏やかな口調で子どもとふれあうことが大事で、言葉にして伝えるのではなく、その人がそうなってもらえるような縁になっていくことが大事なのです。

 会長先生は、ガリレオの「人にものを教えることはできない。自ら気づく手助けができるだけだ」という言葉を引用してくださり、ほめたり、激励したりしながら、その人のもてる力が最大限に発揮されるような縁になることが、「人を育てる」ということになりますとご指導くださっています。

 そして、人を育てる立場の人は、そうした意味でも「自分はまだ至らない、足りない」との謙虚さが大切で、会長先生ご自身が、外出されるとき、「行ってきます」ではなく、「行ってまいります」という言葉を実践されていることを分けてくださっています。

 「行って」「参る」-すべてを尊い出会いにして、学んで帰って来る。その繰り返しが自分を磨く習慣となり、自他の胸に慈悲の心を育むことになると思うからです。

 まさに、行ったところ、出会ったところ、ふれあったところで、すべてを拝んでくる、仏性礼拝してくる、そんな心で、日々の人との出会い、ふれあいを過ごしていく-合掌礼拝の心で出かけると、学んで帰ってくることができます。人さまの仏性を拝んでこよう、学んでこよう、教えてもらってこよう、また、ひとつ自分が成長できるような一日を過ごしていこう、そんな心で自分を磨く習慣づくりをしていくことが大事なのです。そんなふうに一生懸命謙虚に学ぶ姿勢で出会っていくその後ろ姿がまわりの多くの人に思いやりの心を育んでいくのだと、今日のお説法の中でも確認させて頂きました。

 私も、おかげさまで単身赴任なので、会長先生から教えて頂いたように、朝、出かける時にご宝前で「行って参ります」、帰った時に「ただ今」と言うことを実践させて頂いています。そのようにして日々、自分自身の心に温かいものがおこってくることを体験させて頂いています。

 お互い様に盂蘭盆会の月ですから、先祖への感謝、いのちの大元への感謝をさせて頂きたいと思います。そして、目の前の大事なことがらに対しての実践、後ろ姿を示していくそのひとつが選挙です。しっかりと選挙に取り組み、一人でも多くの方が尊い一票を投じるとともに、そのような縁になることが大事なことだと思わせて頂きます。

 ともに、7月前半の十日間は一心不乱にそのことに心を向け、後半からはもともとの大事な役割である、「み教えを伝え、人さまをお救いする」ことに取り組ませて頂きたいと思います。一人でも多くの人が幸せになるように、との開祖さまの願いをわが願いとして、しっかりと実践できる一人ひとりにならせて頂きたいと思います。
 今月も皆さんと共に明るく楽しくありがたく修行精進させて頂きたいと思います。どうぞ、よろしくお願い致します。 合掌



朔日参り(会長法話) | 12:08:22 | コメント(0)
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